ペットはペットショップで買わないでください

 「ペットショップ行く前に保健所か動物愛護センターに行っておいでよ。」

犬や猫を買おうとしている友人には私はいつもそう言っています。しかし、救われるはずの一匹の命ではなく、ショーウインドーの中の血統書付きのブラ ンド品の犬猫たちが選ばれ、金銭によって取引されるのが日本では常識であり、ごく普通の行為になっています。国民のブランド志向を喜ばすためにブリーディングし、命を振るいにかけ、そのカネで更にブリーディングし、さらに命を振るいにかけているのです。ショーウインドーに並んでいるのは、ブリーディングに成功した犬猫たちです。ブリーディングに失敗した犬や売れ残りは、ほとんどが「殺処分」されています。そのような意味で、ペットショップやネット販売でブランド犬、ブランド猫を買うということは、間接的な「犬殺 し」であり「猫殺し」なのです。彼らを「処分」する(せざるを得ない)のは、その方が人気種の子犬子猫たちを効率よく供給できるからです。「新品を購入してもらうこと」ができる上、そもそもの需要元であるブリーダーの生活が安定し、ペット産業が活性化する。その結果、業界全体が潤います。すべてはビジネスです。これは動物愛護精神の問題である以前に、需要と供給を支える「資本主義の論理」なのです。このようにして毎年20万匹とも言われる罪の無い犬や猫の命が「処分」されています。

金銭を代価に命を取引することが人身売買と同じくらいナンセンスなことは、近代国家においてもはや常識になりつつあります。命は「ブランド品」ではありません。生き物は商品ではありません。ブリーダーを経済的に支える国民の「ブランド意識」を改め、負の連鎖を物理的に断ち切らなければ、言葉だけの「動物愛護」はさらなる犬猫を殺すことになるでしょう。

どうか、ペットはペットショップで買わないでください。