イルカ保護活動の視点

イルカ保護の活動には様々な角度からのアプローチがあり、多様な角度からの切り口があってよいと思う。ただ私は、現在の日本の活動において「イルカ肉の水銀汚染問題」を前面に押し出すことに強い疑問を持っている。


もちろん「水銀汚染問題」は提起する価値のある深刻な問題であることに疑いの余地はないが、そもそもこれはアニマルライツの問題ではなく環境保護分野の問題である。「イルカの肉は水銀に汚染されています!」では、「イルカの肉を食べないでください」というアピールになるが、これは「イルカの命を守ろう」ではなく、「人間の命を守ろう」という啓発である。これでは論点が曖昧になるばかりか、活動の目的自体がまったく違うものになってしまう。方法論として誤っている以上に、「イルカを救うために水銀問題を利用している」という倫理的な問題点も排除できない。水銀問題が解決されたらイルカは食べてもよいのか?イルカショーを見に水族館に行くことは許されるのか?という反論に一貫した論理性を持って反論ができない。これは反・反捕鯨派の反論に対する諸刃の剣である。詭弁であると主張されればそれまで。
私はこれからも、あくまでアニマルライツの立場から鯨類保護の活動に取り組んで行きたいと思っている。