韓国の「巨済ドルフィンパーク」、太地からイルカを購入予定

韓国・巨済(コジェ)島の「巨済ドルフィンパーク(거제 돌핀파크)」が、太地からバンドウイルカを購入する予定です。日本から輸入の個体数については、最低15頭、最大で19頭である由、現在日本で生体の捕獲 をしているのは太地だけなので、今秋のイルカ猟で捕獲するものを直接輸入することになります(注1)。

過去2009年にも、蔚山(ウルサン)市・長生浦の「クジラ生態体験館(고래생태체험관)」が太地からイルカを購入しています(注2)。「ソウル大公園(서울대공원)」でイルカショーを行う計画が明らかになった時、有識者を含め、この問題について公開の議論が行われました。その結果、動物福祉の観点から「イルカショー」は行わず、イルカとの「ふれあい」を行うという結論の上、残念ながらイルカの購入と監禁、飼育自体は予定通り行われることになりました(注3)。

今回、「巨済ドルフィンパーク」側が「ソウル大公園」の場合同様、「イルカショー」ではなく、「ふれあい」だけと主張しているのも、韓国における世論と反対運 動の力が一定程度作用してると思われます。「巨済ドルフィンパーク」においても、イルカの商利用に対する反対運動が存在する現状では、簡単には太地からのイル カの輸入は実現しないでしょうし、そうあってほしいと願っています。

韓国では現在、イルカ収容施設の設置とその利用方法に関しては一定の議論が行われています。この点だけをみても、問題意識の高さは韓国と日本では雲泥の差 があります。イルカを輸出する側にいる、という点においても、私たちは道徳的責任から自由であることは決してありません。「観客」ではなく、「加害者」で あることを認識すべきでしょう。

傍観者であることによってイルカを救うことはできません。商利用のためのイルカ輸出について「当事者意識」を持ち、この問題に対する認識を高めてゆく時で す。ヨーロッパででき、アメリカでできることが、韓国や日本でできない筈はありません(注4)。「団結」と「連帯」こそが私たちの力です。私も一人の日本 人として、イルカの商利用を抑止するために声を上げ続けてゆきたいと思います。

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注1.韓国マスコミでこの問題について取り上げられている記事。「巨済島でもイルカショービジネスで議論」(韓国「京郷新聞」2013年2月5日 ハングル)
http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=201302052204035&code=950306

注2.「蔚山のクジラ生態体験館、和歌山からイルカ4頭到着」(「WoW! Korea」2009年10月8日 日本語) http://www.wowkorea.jp/news/korea/2009/1008/10063042.html

注3.「動物虐待 ソウル市、結局イルカショー中断へ」(韓国「中央日報」2012年05月10日 日本語)http://japanese.joins.com/article/886/151886.html

注4.「
巨済ドルフィンパーク」でのイルカ商利用に対する反対デモが、動物愛護団体の「ホットピンク・ドルフィンズ」という団体が主催者となって今年4月に行われます。 http://cafe.daum.net/hotpinkdolphins/Qbkw/51 「ホットピンク・ドルフィンズ」HP ハングル)

参考:今年蔚山の長生浦にイルカの「馴致」施設が初めて建設される予定です。
「韓国初のイルカ飼育場を建設へ」(韓国「聯合ニュース」 2013年2月11日 日本語) http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/02/11/0200000000AJP20110211001100882.HTML